業務の効率化や改善を進める中で、まずは業務の「見える化」を進めていく必要があります。

そのためには、現状の業務の内容や流れを把握しなければ話は進みません。

そこで、一般的に利用されるのが「業務フロー」。

業務フローとは、単純に職場の業務を図解したもの。
業務の流れを線や図形を用いて明確にしていく、業務の「見える化」には欠かせないツールの一つです。

そこで今回は、業務の見える化の中で「業務フロー」を作成するメリットや、基本的な作り方のポイントをご説明いたします。

▶︎目次

1.「業務フロー」を作るメリットとは?業務の流れが一目で分かる!

そもそも業務の「見える化」は、様々な業務で発生する問題を常に見えるようにすることで、問題が発生してもすぐに解決できる体制を作り、問題が発生しにくい環境を作っていく取り組み。

つまり、最終的な目標は業務の効率化および改善にあります。

そのためには、まず現状の業務の流れを掴んで、業務の妨げとなる問題を発見していく必要があります。

また、業務の「見える化」で最も重要なポイントは「自然に見える状態をつくる」ことです。

そこで、一般的に使われているのが「業務フロー」。
「フローチャート」とも呼ばれますが、業務を1枚の用紙の中に図解することです。

「業務フロー」を作るメリットとは?

業務フローを作るメリット

作成する一番のメリットは、シンプルに図解することで業務全体の流れが一目で理解できること。

文章で書き連ねるよりも、業務フローを作る方が格段に業務の本質を理解しやすくなります。

また、部署やチーム全体で議論しながら作成していくことで、コミュニケーションの活性化にも効果があります。

業務フローを作成することで、一つの業務に対して手順が明確になるので、職場の問題である「属人化」と「業務のムダ・ムリ・ムラ」が発見しやすいといえるでしょう。

属人化とは、特定の業務を一人の社員だけが担当し、その社員しか仕事のやり方が分からない状態を意味しています。

そこで、問題がある手順を改善していけば結果として業務効率の向上に繋がっていくのです。

2.「業務フロー」を作るときの基本的なポイント

では、実際に業務フローはどのように作成していくのかご説明いたします。

作成にあたっての一番のポイントは、何といっても誰もが一目で流れを理解できるようにすることにあります。

「業務フロー」を作るときの基本的なポイント

基本は、レーンと呼ばれる部門ごとの縦の枠の中に、業務の流れを順に配置して矢印線で繋いでいきます。

その際、業務フローを作成するときに使う特徴的な図形があるので、まずは図形の用途は理解しておく必要があります。

ただし、絶対にその図形を使わなければならない訳ではありませんが、見た目にもキレイに作成できるので、できるだけ利用するようにしましょう。

業務フローの作成で使う図形

開始・終了
業務の開始と終了・完了には「角が丸い四角形」

作業(行動・処理)
実際に作業する段階のものは「通常の四角形」

判断・分岐
作業に対して判断して、作業の流れが2系列以上に分かれる要素は「ひし形」

書類
企画書や稟議書、請求書など業務の流れの中で必要になる書類は「下端が波線になった四角形」

システム投入
情報をシステムに投入するときは「円筒」

以上の図形をレーンと呼ばれる部門ごとの縦の枠の中に配置して、矢印線で繋いでいくだけで業務フローは完成します。

完成イメージは以下の通り。
業務フロー(出典:Access(SQL Server)開発専門 ㈱インフェース)
(出典:Access(SQL Server)開発専門 ㈱インフェース)

業務フローの作成は、MicrosoftのExcelでも作成できます。

ですが、現在では作成を支援してくれる無料ツールやテンプレートがWeb上からダウンロードできるので、Excelでの作成が難しいときに活用すれば、当然作成する手間はかかりますがキレイな業務フローができるでしょう。

3.まとめ

業務の効率化や改善をするためには、業務の「見える化」が先決ということで、現在の企業の大半は取り組んでいるのではないでしょうか。

その「見える化」は様々な要素はありますが、まず「業務フロー」を作成して業務の流れを”見える化”して問題点を把握する必要があります。

作り方はご紹介した通り、決められた図形に書く込んだものを配置して、関連する図形に矢印線で繋ぎ合わせていきます。

業務フローを作成することで、業務手順が明確になるので、職場の問題である「属人化」と「業務のムダ・ムリ・ムラ」が排除でき、結果として業務効率化や改善へと繋がっていくのです。