オフィスで仕事をする中で、個々の能力や業務負荷には違いがあり、どうしても業務の偏りが発生してしまいます。
個々の能力によって、Aさんは1.2人分の業務をしているのに、Bさんは0.8人分の業務しかしていない場合、業務負荷の平準化を図る必要があります。
そこで、「かんばんボード」というタスク管理方式が効果的。
利用することで業務の見える化が可能になり、業務負荷の平準化も実現できます。
そこで今回は、「かんばんボード」の説明と基本的な作り方をご紹介いたします。
▶︎目次
1.「かんばんボード」は業務の見える化と業務負荷の平準化に効果的!
かんばんボードとは、自動車メーカー「トヨタ」の生産方式(TPS)のジャストインタイム生産から名付けられたもの。
かんばんボードは、
- TODO(タスク)
- DOING(実行中)
- DONE(完了)
と、3つの状態別にタスクを分類して管理する業務の見える化の方式です。
かんばんボードの作り方
例えば、ホワイトボードや画用紙になどを利用して、大きく3つの枠を作り、左はTODO(タスク)、中央はDOING(実行中)、右はDONE(完了)という表を作成します。
最初に、一つ一つのタスク(業務内容)を付箋に書いたものをどんどんTODO(タスク)に張り付けていき、各タスクを行うときはその付箋を中央のDOING(実行中)に貼り替えていきます。
実行していたタスクが完了したときは、実効中の付箋をDONE(完了)に移していきます。
作成イメージは以下の通り。
(出典:ウィキペディア「かんばん(ソフトウェア開発)」)
かんばんボードを作るメリット
「かんばんボード」をプロジェクトチームなど、部署やチームで活用することで社員一人一人のタスク管理が容易になります。
どんなタスクがあるのか、どのタスクを実行して完了しているのかといった業務の見える化が瞬時に把握できます。
個々の社員の業務内容が把握できるので、TODO(タスク)に張り付けていく段階で、ある社員の業務が他の社員に比べて多く負荷がありそうな場合は、タスクの一部を他の社員に移し替えて負荷の平準化が図れるのです。
かんばんボードを利用することで、特定の社員へ負荷が集中することを事前に把握できるので、実行に移す前に対策ができるメリットがあります。
また、1ヶ月など期間で区切って完了したタスクを見直すことで、どの社員がどの時期に何の仕事で忙しかったのか、部署やチームごとに業務の繁閑が明確になります。
2.まとめ
業務効率化に伴う「業務の見える化」する方法には、業務の作業計画やスケジュール管理を目的に用いられる「ガントチャート」の他にも、タスクごとに細かい管理ができる「かんばんボード」を利用する方法があります。
かんばんボードをオフィス内の部署やチームで利用することで、業務の見える化はもちろん、特定の社員へ負荷が集中することを事前に把握できます。
そこで、実際の業務に取りかかる前に、タスクの一部を他の社員に移し替えるなどの対策が行えます。
手製のかんばんボードで対応できないときは、関連する便利なソフトやツールがWeb上に公開されているので、必要に応じて活用していきましょう。